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 震災の中での日本人の秩序とマナーが海外でも大きく報じられている。そういうのを見ると、日本人であったことに誇りを持つし、涙が出そうなくらいうれしくなる。
 また、そんな日本になんとかして貢献したい、力になりたいとも思う。
「どうすれば予備自衛官になれるのかな」
「あれって定年した人とか、一度、自衛官を経験してる人らしいですよ」
 ずっと野球をやってきて、いまでも社会人野球部で体を鍛えている先輩が、ふとそんなことを言った。さすがに徴兵制ではないのだから、一般人がなれるわけがないし、だからサンボルはそんなこと考えもしなかった。
 そう思う人もいるんだ、と、ちょっとした驚きすらあった。
「そもそも健康体じゃなきゃダメなんですよね、まあ先輩はそこは大丈夫だと思いますが」
「メガネの人とかもダメらしいよ」
「へえ、そうなんですか」
「戦闘中にメガネ探してる暇ないでしょ」
 確かに。
 銃弾が飛び交う中、メガネを失ったのび太みたいなのがいたら、確実に後方に送られることだろう。
「そういえば昔、航空自衛隊は虫歯の治療跡があるとダメって聞きました」
 いまはどうなってるか分からないけど、自然の歯と材質が違うせいか、気圧が大きく変化する戦闘機の中とかでは虫歯の治療跡は破裂するらしい。
 そんなことが起きたら任務なんてどころではない。
「なら歯がまったく無い人なら良いのかな」
「戦闘中に入れ歯探してる暇ないでしょ」
 それにポリデントが戦時の物資に含まれているかどうか、はなはだ疑問である。
「じゃあ陸上自衛隊だな」
 そう言った先輩が、迷彩服着て、指示を飛ばしながら走り回ってる姿が容易に想像できて、ちょっとおかしかった。野球のスキルを存分に発揮しての手りゅう弾投擲、変化球も交えながら敵を翻弄してくれそうだ。投げられるのがフォークだけの野茂氏よりは、確実に戦えるだろう。
 ただ、そんな日は絶対に来てほしくはない。
 やはり平和が一番だ、と、笑いあう先輩たちを見てひとり呟いていた。

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