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「ちょっといいかな」
「え……あ、はい」
呼ばれているのが自分だと気が付くのにちょっとかかった。
まさか、どっかに飛ばされるのか。
そう思ってしまうくらい、一年目のサンボルがラボ長に呼ばれるなんて滅多にないことだった。
「……」
不安になりながら後についていく途中でのラボ長の言葉ですべてが理解できた。
「地震、大変だったね」
そういえば、親族の被災状況を聞かれたので、それについての回答と緊急支援の有無を事務さんに伝えていた。そして、きっとそのことだと思った。
研究所には1000人以上の従業員が居るが、今回被災した親族が居ると回答したのはほんの数人だったようだ。それほど、東北出身者は少ない。
こちらに来てから先輩方の出身校やどんな子どもだったかの話になるたびに、さもありなん、と思う。何せ東北人は、まあ包んでいったら、自然に囲まれてのんびり過ごしているのだから。
「ええ、まあ、あの通りの現状です」
「会社としてもできる限りの支援をするつもりだから」
それは、どこか気を使った目で。
「あと、すぐ帰りたいというなら、交通の方も何とかするし、例えば数ヶ月岩手に行きたいということなら、長期休暇というのもラボとして考えるから」
足を手配してくれるとか、休暇がもらえるからとか、そんなことではない。手を差し伸べてくれる人たちがいるという事実に本当に涙が出そうになった。
実際、どこかから支援を頂こうとは考えもしなかった、というかそんなこと忘れていた。自分が何かをしてあげなきゃ、自分が力にならなくてはという思いが強かった。休暇だって、そのときは年休内で何とかしようと思っていた。
組織とはそういうものだ、普通だ、と言われるかもしれない。例えそうだとしても、それを普通だとはサンボルには決して思えなかった。
感謝、感謝、ずっと心の中で繰り返していた。
「まあ、何かあったら相談してくれればきっと対応するよ」
それだけでも十分、頑張れる気がした。
+++++

「え……あ、はい」
呼ばれているのが自分だと気が付くのにちょっとかかった。
まさか、どっかに飛ばされるのか。
そう思ってしまうくらい、一年目のサンボルがラボ長に呼ばれるなんて滅多にないことだった。
「……」
不安になりながら後についていく途中でのラボ長の言葉ですべてが理解できた。
「地震、大変だったね」
そういえば、親族の被災状況を聞かれたので、それについての回答と緊急支援の有無を事務さんに伝えていた。そして、きっとそのことだと思った。
研究所には1000人以上の従業員が居るが、今回被災した親族が居ると回答したのはほんの数人だったようだ。それほど、東北出身者は少ない。
こちらに来てから先輩方の出身校やどんな子どもだったかの話になるたびに、さもありなん、と思う。何せ東北人は、まあ包んでいったら、自然に囲まれてのんびり過ごしているのだから。
「ええ、まあ、あの通りの現状です」
「会社としてもできる限りの支援をするつもりだから」
それは、どこか気を使った目で。
「あと、すぐ帰りたいというなら、交通の方も何とかするし、例えば数ヶ月岩手に行きたいということなら、長期休暇というのもラボとして考えるから」
足を手配してくれるとか、休暇がもらえるからとか、そんなことではない。手を差し伸べてくれる人たちがいるという事実に本当に涙が出そうになった。
実際、どこかから支援を頂こうとは考えもしなかった、というかそんなこと忘れていた。自分が何かをしてあげなきゃ、自分が力にならなくてはという思いが強かった。休暇だって、そのときは年休内で何とかしようと思っていた。
組織とはそういうものだ、普通だ、と言われるかもしれない。例えそうだとしても、それを普通だとはサンボルには決して思えなかった。
感謝、感謝、ずっと心の中で繰り返していた。
「まあ、何かあったら相談してくれればきっと対応するよ」
それだけでも十分、頑張れる気がした。
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